こちらも、テート美術館!

ベアタ・ベアトリクス(Beata Beatrix)

テート・モダン

当初新築も考えられていたテート・モダン。予算やら、適当な立地やらがなく、計画は難航。そこで、シティからはテムズ川の対岸にあたる、荒廃したサザーク区の旧「バンクサイド発電所」を改修・再利用の案が通り、1994年春に発表されその夏、建築設計競技が行われました。1995年1月にスイスの新鋭建築家コンビ、ヘルツォーク&ド・ムーロンの案に決まり、2000年に開館となったそうです。この建築設計競技には日本の安藤忠雄氏も参加されたそうです。この、バンクサイド発電所は、サー・ジャイルズ・ギルバート・スコットの設計です。この方、かの有名なイギリスの赤い電話ボックスやバターシー発電所の設計をされた方なんです。もともとの設計からしてアートだったということですね。象徴的な99mの高さの煙突を配したこの発電所は、1981年に閉鎖され、かろうじて変電所の機能だけが残る状況の中、市民からは建物を保存してほしいという声が上がるものの、歴史的建築物リストへの掲載が拒否され、一部の取り壊しが始まるなど、保存の見通しは絶望的といわれていました。

そこへ、展示・収蔵スペースの不足に悩まされていたテート・ギャラリー(現テート・ブリテン)は新たな美術館の新築費用と場所に大きな問題を抱えていたというわけです。「渡りに船♪」ですかね。

テムズ川を挟んで建つ両館をつなぐのは・・。「Tate to Tate service」と呼ばれるテムズ川を用いて頻繁にシャトル運行している船便♪そういうことではありませんね・・!

20世紀以降の国内外の美術・デザインを、時代をシャッフルさせて「人物」「風景」などテーマごとに展示されていまるこのテートモダン。

発電機のあった巨大なタービン・ホールは大エントランスホールとなり、多くの観覧客を迎えています。

建物は7階建ての最上階のレストランからはテムズ川を挟んでのロンドンの景色もひとつのアートになっているようです。

19世紀以前の国内外(西洋)の美術はナショナル・ギャラリー、19世紀以前の西欧以外の美術品はヴィクトリア&アルバート美術館や大英博物館が担当となり、テート・ブリテンとテート・モダンの両方でイギリスの20世紀美術については展示されています。

テート・リバプール

イギリス・マージーサイド州リヴァプール市に位置しています。コチラも元倉庫!1840年代に、ジャッセ・ハートリーが設計した倉庫をジェームス・スターリングが改造、1988年開設されました。このリヴァプール港は、テート・コレクションの生みの親であったサー・ヘンリー・テートゆかりの地でもあるそうです。それはこの地域はかつて砂糖交易の中心地で、サー・ヘンリー・テートは砂糖加工業者だったからです。

イングランド北部にゆかりのある作家の作品が中心になっているテート・リバプール、「ヘンリー・ムーア」もその一人ですが、ヘンリー・ムーアといえば、「箱根の森美術館」がまず頭に浮かんでしまうのは私だけでしょうか・・。

地元住民や専門家に対する教育企画、特に子供たちがテート・コレクションの中から作品を選びカタログなども作る展覧会作成企画『ヤング・テート』といわれる、ユニークな取り組みもされているようです。

テート・セント・アイヴス

イギリス西南部コーンウォール半島のリゾート地でアーティスト村だった港町セント・アイヴスに1993年開設されたテート・セント・アイヴス。この地で制作したバーバラ・ヘップワース、ベン・ニコルソンら「セント・アイヴス派」、この地を訪れたモンドリアンやナウム・ガボらの作品を中心に展示されています。近隣のバーバラ・ヘップワースのアトリエや美術館・彫刻庭園を以前からテートが管理をしていたことが縁となり、テート・セント・アイヴスが建てられることになったそうです。エルドリッジ・エヴァンズとデイヴィッド・シャレフの設計による白亜で円形の美術館は、ヘップワース以外のセント・アイヴス派も広く展示することと、町おこしが目的とされています。イギリスの中でも、気候も温暖で「霧のロンドン・・」的な陽光とは違った明るさをもつセント・アイブス。こちらもまた、町並み自体が美しいアートになっているようです。

実はこのセントアイヴスには日本式の登窯があるのです!1920年、陶芸家バーナード・リーチが、濱田庄司とともに日本からイギリスへ移り、「リーチ・ポタリー」を開設したのです。この窯の近くでスリップウェアの破片を見つけ、現存するスリップウェアを収集、1924年には濱田庄司が日本へ持ち帰っています。これがセント・アイヴスと国際的な20世紀美術との最初のつながりになったとも言われていることから日本人としては気になる美術でもありますね。

テート・オンライン

名前の通り、「テートのウェブサイト」です。来館できない世界中の人々に対し活動や所蔵品、研究成果を紹介するほか、インターネットアートなどの紹介や企画も行われています。これがテート五番目のギャラリーと位置づけられていて、これまでの5つをあわせて「テート」が構成されているのです。